千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

マンガ『昭和天皇物語』で昭和を振り返る

先日は『キングダム』のことについて書きましたが、歴史つながりで、最近読んで面白いと思ったマンガをもう1つ紹介させていただきます。

それは、『昭和天皇物語』です。

娘(中3)が学校で近代史を学びとても興味を持ったようなので、大正から昭和の激動の時代をわかりやすく把握できれば・・・と思って購入しました。

先日7巻が出たばかりですが、ようやく昭和時代に入ったところなので先はまだまだ長そうです。

 
平成が終わり令和を迎えた今、若い子たちにとっては昭和はもう「大昔」なのでしょうね。

娘は昭和をものすごく昔の時代のように思っているようなので、昭和生まれの私としては少し複雑な気分です。
平成の初めの頃の出来事でさえも、歴史上の出来事として学んでいるのがとても不思議な、そして、複雑な気分です。

私の父は戦後の生まれなのですが、私が小学生の時に父が自分の子供の頃の話をしてくれるのを聞くと、ものすごく昔のことのような気がしていました。
でも自分がその頃の父の年齢になってみると、中学校時代なんてつい最近のことのように感じられます。でももう20年も30年、いや、40年近くも昔のことなのですよね・・。

昭和の時代を振り返る

私は子供の頃あまりニュースを見ていなかったせいもあるのですが、昭和天皇の記憶はほとんど残っていません。夏に放送されるTVの戦争特集で聞いた(見た)玉音放送の声とか、晩年の姿がなんとなく記憶に残っている程度です。

昭和は長かっただけに、本当にいろいろな出来事があり、変化も大きかった時代だと思います。
天皇をテーマにしたマンガが描かれたこと自体が驚きですし、解釈などにもいろいろな意見があったりするのかもしれませんが、昭和天皇の生涯と共に昭和の歴史を学んでいけるという意味では、とてもよい作品なのではないかと思います。



物語は、昭和天皇とマッカーサーの会談から始まります。
そして昭和天皇の子供時代にさかのぼって物語が進んでいきます。

巻頭に「この作品は史実を元に構成しておりますが、一部に創作が含まれています。」という記載があります。
創作が含まれているのは当然だと思いますが、Wikipediaによると

(原作の)半藤一利の『昭和史』だけでなく、複数の文献資料や当時の新聞などを補強材料としている

ということなので、かなりしっかりした内容になっているのではないかと思います。

(昭和史や昭和天皇についてはいろいろな意見がありそうですが、まずは知ることが大事。違う解釈が知りたければ後からいくらでも学べるので、そういう意味では創作が入っていても見方に偏りがあったとしてもあまり気になりません。)

それにしても、『昭和天皇物語』としてマンガになってしまうと、『聖徳太子』とか『卑弥呼』のように、歴史上の人物として描かれるようになってしまったのだなあと思うと、やはり不思議な気分です。

でも、過去になってしまった昭和を、マンガを通して学ぶのもよいのではないでしょうか。
日本がどのように戦争に向かっていったのか、戦争を経てどう変わっていって今に至るのか、そのあたりがどう描かれているのか、この先の天皇がどう描かれているのかを注目して読んでいきたいと思います。 

 

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