千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

こどもたちに読ませたいマンガ『ペリリュ―』

新年が明けてから、もう3週間もたってしまいました。

今年は新年のご挨拶をアップしていなかったため、これが今年最初の記事になります。
このところ更新のペースが落ちていますが、マイペースに書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

年末あたりから社内翻訳の方がかつてないほど忙しくなってきて、へとへとです。

翻訳は集中力が必要なのですが、就業時間7.5時間+αをひたすら集中すると、ものすごく疲労します。

最近は少しネット(Twitterやブログなども含む)からも遠ざかっていました。



そういうわけで、今日は少しゆるい話題を・・。
昨年読んだマンガの中で、子供にも読ませたいと思った作品を紹介したいと思います。

それは、この作品です。

三頭身のキャラで描かれた壮絶な戦争マンガ

・・・と書いてしまうととても軽い感じになってしまいますが、内容はとても重いです。

舞台は太平洋戦争末期にのペリリュ―島という南の島。
史実に基づいたフィクションで、ペリリュ―島での日本軍と米軍との激戦についてが描かれています。

私はペリリュ―島という島をこの作品で初めて知ったのですが、2015年に天皇皇后両陛下も慰霊訪問されているそうです。

南の島の戦いというと、サイパンやグアム、硫黄島など「玉砕」というイメージが強いのですが、なんとこのペリリュ―島では、初めて玉砕禁止令が出されたそうです。

自決さえも許されない、いつ終わるともわからない持久戦。
終戦も知らずに2年近くそのまま身を潜め続け、生き延びた兵士たち。
このペリリュ―島での戦いがどれだけ壮絶なものだったのか・・。とても想像ができません。

この漫画の中では、日本兵たちの家族を思う気持ちや死への恐怖、米兵への憎悪、絶望感に押しつぶされながら次第に追い詰められていく様子などが克明に描かれています。

壮絶なストーリーとは対照的に、登場人物は全員三頭身で、見た目はとてもかわいらしいです。そのかわいらしさのせいもあってか、一緒に泣きたくなったり怖くなったりと、主人公に感情移入しやすいです。

かわいらしい割には、かなり細かいところまで描かれていて、爆弾で吹き飛ばされた手足や顔、体の様子はかなりリアルに描かれています。
かわいらしさのおかげで視覚的なグロテスクさは抑えられていますが、それだけに一層感じられるコワさというものがある気がします。

子供の頃に散々戦争モノの本や漫画を読み、映像を見ましたが、最近ではなかなか戦争に触れるものを見る機会も減ってきています。

そんな中で、これは子供たちにもぜひ読んでもらいたい作品だと思い、電子書籍で全巻購入しました。(1~8巻はアプリで無料で公開されていたものを読んだのですが、続きの9~11巻がどうしても読みたくて、全巻一括購入しました。)

体験した人にしかわからない恐ろしさもあるとは思いますが、こういう作品を通じて戦争の恐ろしさが次の世代の人に伝えられて行くことは絶対に必要だと思います。
それがなければ、いつか戦争が起こってしまうのではないかと、考えるだけでも恐ろしいです。

作家さんの武田一義さんは、私と1歳しか違わない方でした。
インタビュー記事がネットにいくつかありましたが、どれも読みごたえがありましたので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

全11巻。
高1女子は読了、中1男子は現在読書中のようです。

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。