*旧ブログ(アメブロ)からの転載・修正記事です。
『翻訳の布石と定石 実務翻訳プロへの道』をようやく読み終えました。
昨年秋に申し込んだ通信講座の教材と一緒に届いた本です。
内容的には、「翻訳の泉」のグレードアップ版という感じでしょうか?
特許、契約書などからの例文が豊富だったのも、とてもよかったです。
知らないと正しい訳が出てこないことがあるということ、英文法や知識はもちろん大切だけれど、実際に世の中に出回っている英文は常にルール通りに書かれているわけではないので、それにまどわされずに、内容をよく理解、吟味した上で翻訳することが大切なのだということを痛感しました。
私は普段、翻訳は英訳中心、チェックは和文英訳が中心なので、自分で和訳をする機会がほとんどありません。でも、今後和訳にも取り組んでいくつもりでいるので、「自然な日本語にするには、どのように訳したらよいのか」という観点でとても勉強になりました。
また、逆に、和訳を見た時に、元の英文が思いつくかどうか、ということを意識して英文を読み直すと、英文を書く上でもかなり役に立つと思いました。
辞書や文法書の関連個所を参照しながら、毎日少しずつ読み進めたため、読了までにずいぶん時間がかかってしまいました。
でも、時間をかけた甲斐あってか、これまで文法書やその他参考書からは得られなかった「気づき」がいくつもありました。
私は最初から最後まで通しで読んだのですが、目次から自分の気になる項目だけを選んで読んでも勉強になるはずです。
本当に目から鱗が落ちるような本でした。 時間を置いてから改めて読み直してみようと思います。
わからなかったものについては、いろいろな文法書や辞書を調べるのを楽しみつつ、自分なりに消化できたのではないかと思います。
ただ、本に書いてあったからという理由で次からその通りに訳すのと、自分が納得した上で訳に反映させるのとではずいぶん違うはず。自分で納得できれば、必要に応じてうまく使いこなせるようになる・・・と思いたいです。
「新たな気づき」は、細かいものも含めるといくつかあるのですが、その中でも特に4つのことについて、順番に書いていきたいと思います。
書いたことがもし間違っていたら恥ずかしいし、こんなことも知らないのかと思われてしまうかもしれないのですが、自分の頭を整理するために書き残しておきたいと思います。
2019.12.7追記:
4つの気づきについては、以下をご参照ください。
■ in turnと関係代名詞
■ whichが示すもの
■ 先行詞を明示する訳出不要なthatとthose
■ of 以下がかかるもの
■ as well asの使い方