千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

第32回JTF翻訳祭2023⑧ プログラム視聴メモ:翻訳学校って行った方がいいんですか?

翻訳学校って行った方がいいんですか? 

私自身はいきなり翻訳者として仕事を始めてしまったので、翻訳スクールには一切通いませんでした。ただし、翻訳者として正統(?)な最低限の知識を学びたかったので、通信講座はいくつかとりました。

ameblo.jp

前職が翻訳会社勤務だったこともあり、翻訳会社が翻訳者をどのように見ているのかとか、翻訳者として期待されることはどんなものなのかとか、チェッカーの存在やチェックの仕事の重要性といったようなものは、人よりは少しはわかっていたのがありがたかったのですが、できることなら翻訳スクールには通ってみたかったです。

今後も翻訳スクールには通う予定もないし、通えなかったことを残念に思っているのでこのプログラムを見るのはやめようかと思ったのですが(笑)、見てよかったです、結果的には。


今回は司会の他に、翻訳スクールの講師と受講生が2組登壇しました(カレッジコースと単科コース)。

カレッジコースには若手の受講生が多いのは想像がついたのですが、単価コースには分野を広げようとして入ってくる現役の翻訳者もいるときいて意外でした。でも必要に応じてスクールに通うのは、確かに効率がよくて良い手かなと思ったりもしました。

翻訳スクールに通うことで得られる大きなメリットは、以下の2点でしょうか?

  • 自分の翻訳の実力を客観的に評価してもらえること
  • 同じ志を持つ仲間に出会えること、講師とのつながりができること」でしょうか?

通信教育は、翻訳の評価もしてもらえるし、時間の融通もきくためメリットあるのですが、講師とのやり取りは最低限で文字でのやりとりのみ、受講生間のコミュニケーションはゼロなので、「同じ志を持つ仲間」というのにこれまで出会えずにきてしまったのが残念です。(いろいろな方と出会いましたが、その方々は憧れの存在だったり、見習うべき先輩だったりであって、同じレベルの仲間とは少し違うので。)
また、講師の方々の仕事への熱意や姿勢を直接感じられること、ちょっとした雑談やそこから派生していく別の何か、クラスメイトとの切磋琢磨する学びなど、通信教育からは得られないものが多そうです。

ただし、漠然と通ってしまうと意味のないものになりそうだし、その姿勢次第では効果も出なそうで、それなりの志と覚悟を持って通わないと効果がなさそうです。

受講生の1人が、「翻訳は習えるものではない」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。
翻訳スクールでは翻訳のイロハは学べるけれど、それをどうやって生かしていくかはその人のやり方次第、ということでしょうか。

この言葉は覚えておこうと思います。