*旧ブログ(アメブロ)からの転載・修正記事です。
先日購入した『辞書から始める英語学習』をようやく読み終えました。
先週発売された「通訳・翻訳ジャーナル 春号」の中でも、この本が紹介されていましたね。
全体的な感想としては、とても参考になる本でした。
特に、せっかくいい辞書を持っているのに、高校生の時と同じような使い方しかできていない私には、特に。
この本は、翻訳者学習者のみを対象とした内容ではなく、あらゆる英語学習者を対象にしていると書かれています。
そのせいもあってか易しい言葉で丁寧に説明されているので、どんどん読み進めることができます。
前半は特に目新しいことは書かれていませんでしたが、辞書の基本的を確認できたという点では、とてもよかったです。
これまで、辞書を引くときは必要な情報だけを見て、その語がいつ頃から使われるようになったのかなど、付随する情報に注意を払うことはほとんどありませんでした。辞書のほんの一部の機能にしか目を向けていなかったんだなあと、改めて思いました。
本当に参考になったのは、後半からです。
辞書の使い方について、翻訳に携わる人へ向けたワンポイントアドバイスがあったり、英英辞典、コロケーション、シソーラスの基本的な説明や実際の使い方などについて詳しく書かれていました。
実は、私はコロケーションもシソーラスもあまり使ったことがなかったのです・・。
それで翻訳してるのか?!・・と言われてしまいそうですが。(もちろん別の手段で、その表現が実際に使われているかなどについては調べたりはしていましたが)
とにかく、自分が知らないことがあまりにも多すぎて、翻訳に携わる人間として、かなり恥ずかしく思いました。
その他にも、「電子辞書について」、「オンライン辞書と、CD-ROM版の辞書との比較」などについても書かれていて、とても参考になりました。
ただ、残念なのは、初版が9年前と、少し古いこと。
是非、今の辞書事情を反映させて、改版して欲しいものです。
また、個人的に、辞書がいろいろな言葉で例えられているのが、言いえて妙というか、なんだかおかしかったです。
- 辞書を引くことは、「音楽で言うなら、音階練習」である
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学習英和辞典は「辞書のコンビニ」
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一般英和辞典は「辞書のブティック」、両方の機能を持ちあわせた辞書は「辞書の大規模スーパー」
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電子辞書は「新幹線」、冊子辞書は「鈍行列車」
この本を読んで以来、仕事の時の辞書の使い方が変わったことは、言うまでもありません。
この本や、「通訳翻訳ジャーナル春号」、その他の情報により、辞書についての基本的な情報が大分集まってきました。(ようやく基本レベルにまで追いついた程度かもしれませんが。)
月末のセミナーに向けて、あとは最後のひと集めをしつつ、事前課題に取りかかろうと思います。