千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

トークイベント「英日翻訳に役立つ日本語学習のヒント」に参加しました。

8月末にTwitterで告知された、駒宮先生のトークイベントに参加しました。

日本語教育を研究されている横田亜朱紗先生に、翻訳にも役立つ日本語のお話を伺うというものでした。

「トークイベント」なので、もっと軽い内容を想定していたのですが、とんでもなかったです。あれはそんなに軽いものではなく、内容の濃いセミナーという感じでした。
まさに「かゆいところに手が届く」内容で、私が欲しかった情報が満載でした。

先に結論を書いてしまいますが、参加させていただけて本当によかったと思っています。駒宮先生、横田先生、今日はどうもありがとうございました。

セミナーの内容を詳細に書くの控えておきますが、ほんの少しだけ内容に触れつつ、私がなぜこのセミナーに参加したかということなどについて少し書いてみたいと思います。

このイベントに参加した理由

私は現在は日英メインで翻訳していますが、今後はもっと英日翻訳も堂々と受けていきたいと思っています。

現在の仕事では原文が日本語というのがほとんどなのですが、その日本語は普通の日本語というよりは、技術者の書いた、いろいろな意味で難解な日本語で、原文を解釈するところからまず始めなくてはいけません。

内容が難しいのもありますが、主語も途中経過もすっとばされている、わかる人にしか理解できない謎の文が多く、「なぜこういう意味になるのか?!」と笑ってしまうような原文に多く出会います。
この原文を正しく解釈し、わかりやすくまとめた英文を作るのが私の仕事です。(もちろんあくまでも「翻訳」なので好き勝手に英文を書くことはありませんが)
「原文の日本語よりも、英文で読んだ方が分かりやすい」と思ってもらえることを目標にして普段は仕事をしていますし、実際そういう評価をいただけているようです。

ただ、普段こういう日本語を目にしていると、日本語の感覚がおかしくなってきます。
だからこそ普段いろいろな本を読むようにしているのですが、インプットだけでは全然足りません。もともと素晴らしい日本語が使えているわけでもないですし。

アウトプットも必要、じゃ、「何か文を書いてみよう!」。
こんな流れで文章を書く練習としてブログを始めました。(ブログを始めたきっかけについては、旧ブログの方で記事に書いています(こちら)。)

でも。

はっきり言って、ただ漫然と書いているだけでは、全然上達なんてしないんですよね。
当時のブログでも、『「書きたいことを短く簡潔にまとめること」が一番の課題』と書いていますが、いまだにできるようになっていません。

そして、何よりも難しい(というか、困ってる?)のが、自分が正しい日本語を使って文章を書けているのかどうかがわからないこと。

正しい日本語って何?

  日本語の勉強をしてみよう!
  ↓
  何から勉強しようか?
  ↓
  日本語の文法書を読もう!

・・となったものの、中学校の頃に習ったような文法がわかれば本当にいいの?!

何から勉強したらいいかわからず、ひとまず上手な文章の「写経」でも始めようかと考えていたところでした。

そんな時にこのイベント告知のツイートを見つけたので、速攻で申し込んだのでした。定員は100名だったそうですが、あっという間に締め切られたようでした。

日本語を学び直しには「日本語教育の知見」の応用を

私たちが学校で学んだ「国語教育」(活用形などといった学校文法)ではなく、外国人が日本語を学習するための「日本語教育文法」を応用していくのがいいのではないか、というところからお話が始まりました。

つまりは、日本語を学ぶ外国人が学ぶ文法の勉強、外国人に日本語を教える日本語教師が身につける日本語文法を学べばいいわけです。

横田先生はいろいろと例を挙げながら、その根拠となる説明をしてくれる参考書を次々と教えてくださいました。

もう、本当に私が知りたかったことばかりで、釘付け状態。1時間40分があっという間でした。

参考書

横田先生が紹介くださった本はたくさんあったのですが、とても読み切れないので、まずはこの2冊をさっそく注文しました。

 

駒宮先生の著書「翻訳スキルハンドブック」は、英日翻訳を目指す方には必見の書だと思います。私は2年前の翻訳祭で購入しました。(紹介記事を旧ブログで書いています。)

駒宮先生は翻訳祭29.5にも登壇されるのでしたよね。
絶対に逃さずに拝聴しようと思います。

参考ツイート

Terry齊藤さんが、#Komamiya_Yokotaのタグで実況ツイートをしてくださっていました。ぜひ参考にしてみてください。