千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

第30回JTF翻訳祭2021③ レポート:日本伝統文化を英語で表現するなら

他にも聴講済のプログラムがあるのですが、まだ感想を書き終えていないので、先にこちらの感想からアップすることにしました。

10/9(土)日本伝統文化を英語で表現するなら ~中道キャサリンさん~

日本の伝統文化、そして英語!
かなり楽しみにしていたプログラムで、とにかくあっという間の60分でした。

中道さんが翻訳された日本の文化や伝統に関する本は、英語を学ぶ日本人を対象としたもので、当初海外での販売は想定されていなかったそうです。(ところが、海外での需要もかなりあったそうです。)

英語を学ぶ日本人に日本の文化を説明するのと、日本について知りたい外国人に日本の文化を説明するのとでは、元の文(日本語の説明文)は全然違うものになるはず。
また、日本人なら当然知っているものでも外国人にはわからないものであったり、ある言葉に対するイメージが、日本人が持っているイメージとは大分かけ離れたものであったりと、前提自体が違ってきます。日本人向けの説明をただそのまま訳すだけでは外国人にとっては理解しづらいものになったことでしょう。
実際、翻訳される際には、補足説明を入れたり、訳語の選定に悩んだりと、大変な苦労があったようです。
ご自身の日本での生活の中から身に付いた知識と、わからない場合は詳しい方に直接ききにいって得た情報に基づいた、日本人と、日本を知りたい外国人の両方の立場で訳された本なので、かなり読み応えのある本になったのではないかなと思いました。

そんなわけでどうしても読んでみたくて、講演終了後、早速「日本語のしきたり英語表現事典」注文しました。

4冊あるうち、どの本を最初に読もうかとても迷ったのですが、一番自分が知らないことが多そうで、もし知っていたとしてもまともな説明ができないものが多そうなものを選びました。


昨晩届いたので早速パラパラめくってみたのですが(まだきちんと読むのはこれから)、この本のレイアウト、ある意味スゴイ・・。
まず日本語の説明があってその下に「わかりやすい英語の説明」という形で翻訳が入っているのですが、各ページにはめいっぱい、ぎりぎりのところまで文字が詰まっているのには驚きます。
翻訳の良し悪しだけではなく、レイアウトがおさまるよう、英文の長さの調節にも苦労されたのではないかと思います。

英文レベルは英検2級程度だそうなので、子供たちにも読ませてあげようと思います。



中道さんにとって不思議な日本文化として、「お返し」を挙げていました。
これ、日本人の私にもとても不思議です。やめればいいのに、と常に思っています(笑)。

礼儀(常識?)として、結婚祝いや出産祝い、お見舞いなどには半返し(場合によっては1/3返し?)という形でお返しをしましたが、ほとんどが自分より上の世代、年配の人に対してという印象。
同世代、年下とはそういったやりとりはほとんどしていません。送りたいものを贈る、お礼は不要。お互いそんな感じが多いです。
母には本当にそれでよいのか?と言われましたが、お互い納得していればそれでいいのかなと。大事なのは気持ちが伝わることだと思っています。

妹一家とは上の子も下の子も同級生なので、お互い様ってことでお祝いはやめようということにしてあります。(お年玉だけは子供の楽しみなので、ちゃんとお互いあげっこしていますが。)

お中元やお歳暮など、もういいじゃん・・と思うものは他にもありますが、そうは言っても、知っていてやらないのと、知らなくてやらないのとでは全然違いますし、相手にもよるものなので、やっぱり昔から受け継がれているしきたり的なものは知識として最低限は知っておきたいなと思っています。

・・とはいえ、「お彼岸」には注意。
お墓参りをつい忘れがち。
おはぎとセットにして(?)できるだけ忘れないようにはしていますが、両親から言われて思い出すことも、たびたびです。

 

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