千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

【読了】 Educated

8月の終わりから読んでいた Educated ですが、ようやく読了しました。

みんちゃれの同じリーディンググループの方が以前読んでいて気になっていた本でした。

英語はそれほど難しかったわけではないのですが、イマイチ理解できず、訳書で復習したところもありました。(でもやっぱりわからなかったところも、訳書に助けられたところもありました。)
なんだかんだで、思ったよりも時間がかかってしまいました。

やはり、ノンフィクションになると、とたんに速度が遅くなります。
和書でもノンフィクションや自己啓発本はそれほど好きではないので、どうしても読むのもゆっくりになってしまいます。
英語の本を読んだからといってその傾向が変わるわけではないみたいですね。

ざっくり全体の感想

なかなか壮絶でした。

本の内容についてはいつも通り他の方のレビューに譲ることにして、自分が感じたことを少しだけ書いてみようと思います。

宗教って一体どういうものなんでしょう?
私はこの年まで特別な信仰がなく過ごしてしまったので今から信仰を持つことはなさそうですが、クリスチャンの友人が2人いて(この友人同士は全く接点なし)、この2人を見ていると、信仰は生きていく上で心のよりどころになるものであって、信仰を持つことはすばらしいことかもしれない、と思わされることがたびたびあります。
迷いや辛いことがあった時に自分を支えてくれるものにもなるのかな。

私の場合、子育ては迷いの連続で、自分の指針になるものは、「それがいいとおもったから」という直観と、自分自身の経験だけです。だからいつでも試行錯誤の連続で、やってみたけどだめだったということもしょっちゅうあるし、誰かに影響されてちょっとおかしな方向にぶれて行ってしまうこともあったりします。
もちろんどこかで周りのアドバイスに耳を傾けたり、子供の様子を見て軌道修正をすることになるのですが、何か信念があってのことではなく、「その方が自分にとってもみんなにとってもいいから」とか、都合に合わせたものだったりというように、自分自身に確固たる軸になるものはないのかもしれません。
クリスチャンの友人たちは、自分の中に「これだけは譲れない絶対的なもの」というのがあり(それが信仰?)、そこから外れることがあっても、すぐに軌道修正できるので、自分自身のよりどころとなるものがあるのはある意味最強だなと、うらやましく思うこともありました。

ただ、そういうものがあるからといってそれがいいわけでもないのかも、その究極が Educated にみられるようなものなのかと思うと、なかなか難しいなと思います。

信仰のない人がいっても薄っぺらいかもしれないけれど、信仰は「自分や家族が幸せにしてくれるもの」であるべきだと思ってしまいます。
Educated の著者の家族は、いつも危険と隣り合わせで、お父さんとお母さん以外は誰も幸せになれていない気がして、読んでいて悲しくなりました。

私は、著者のお父さんもですが、特にお母さんには、最後まで共感できませんでした。
母親と目線で考えてしまうと、私は夫よりも子供の方が大切なので(もちろん夫が大切じゃないわけではないですが、大人ですから何とか自力でやってくれるだろうと思ってしまう💦)、信仰よりなによりも、もっと子供の様子を見て、子供の悩みに寄り添って、子供の幸せを考えてくれればいいのにと思わずにはいられませんでした。

結局、お父さんとお母さんについては、自分の中で折り合いがつけられただけで、最後まで和解したわけでもお互いに理解し合えたわけでもなかったのがつらいところでした。

最後のパラグラフの最後のフレーズがとても印象的でした。
でもいろいろもやもやして、結局そのもやもやが何なのか、まだ言語化できていません。じっくり考えてみようと思います。

次に読む本

次に読み始めたのは、こちらの本です。
以前 Orion Lost を見つけた時に一緒に購入した本です。

1950年とか1960年代に発表された、だいぶ昔の SF 作品のようですが、The Cold Equations は どうやら有名な作品のようです・

面白そうなので読み始めてみたら、おっと、これは、長編ではなくて、Tom Godwin の短編集だったみたいです。The Cold Equations も、その短編作品のうちの1つのようです。この作品は一番最後に掲載されていました。

ひとまず最初の作品 The Survivors から読み始めてみたのですが、古臭さを全く感ません、今のところ。

ただ、主人公だと思っていた人がしょっぱなから死んでしまい、その後もんどん人が死んでいっています。
なにこれ、最後には誰もいなくなっちゃう・・とかではないですよね?!

先が気になるのでどんどん読み進められそう。