千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

WildLightをもう一度。驚愕のMildLite。

4年ほど前に、過去ブログでこんな記事を書いています。

ameblo.jp

Terry齊藤さんが開発された、翻訳者のためのチェックツール『WildLight』。

その存在を知ったのは数年前の翻訳祭なのですが、セキュリティの問題で会社のPCにはインストールできず、自宅で少し使ってみたもののなんとなく使っただけで終わってしまっていました。
本来は翻訳者にとって最強のチェックツールのはずなのに、実際に使っていたのは表組作成機能だけ
でした・・・。

もったいないですね。

WildLight、再び

私は翻訳作業のほとんどを会社のPCで行うため本格導入には至っていなかったのですが、表組作成以外の使い方も試さなくては・・という思いはずっとありました。

日々の忙しさを言い訳に結局4年近くも放置していたのですが、去年の秋のJTF Online Weeksで加藤今日子さんの『「テンプレート」を使って罠に陥らない翻訳を』というプログラムに刺激を受け、WildLightをもう一度使ってみようと思ったのでした。
(このプログラムをご覧になった方は、チェックの徹底ぶりに驚かれたはず。私もその1人です。)

また、前回の記事でも少しふれましたが、まずは少し環境を変えて、その後はフリーランスの翻訳者として仕事をしたいという思いを新たにすると共に、もう少し本格的に環境やツールを整えて実際に活用していこうと、これまた今更ながらに思ったのでした。

幸い年末にまとまった時間が取れたので、ここで集中してWildLightを使ってみました。
テリーさんのブログやその他の関連ブログをできるかぎり読んで、一通りのことをようやくやってみることができたのでした。

本当に今更すぎますが、このツール本当にすごいですね・・。
あとは、自分の仕事の中で、どのように取り込んでいくか次第。

WildLightの辞書ファイルについては、自分で作らなくてもかなりの数のファイルがツールと共に配布されています。
それだけでも十分すぎるほどですが、自分でも必要なものがあれば追加できるようになりたいのですが、
自分で辞書ファイルを作るとなると、ちょっと今のままでは厳しそうです。
すでにあるものを組み合わせるくらいならできそうですが、新たに作るとなると、正規表現をもう少し覚えなくちゃ。

WildLightの中級セミナーがオンラインで開催されることをひそかに期待しているのですが、それよりもまず、自力でできるところまでやってみなくちゃね。

さらにビックリ、MildLite

今回WildLiteと共に『MildLite』というツールも使ってみました。

WildLiteのすごさは前からわかっていましたが、今回激しく衝撃を受けたのはMildLiteの方です、実は。

お使いの方は今更だと思いますが、ご存じのない方もいらっしゃるかもしれません。
このMildLiteでは、こんなことができます。

以下、Terryさんのブログから引用させていただきました。

  1. 用語辞書による用語置換
    (置換辞書であれば、WildLightの辞書をそのまま使えます)
  2. 辞書登録
  3. テキストファイル検索(WildLight辞書の串刺し検索ができます)
  4. 情報のクリップ機能
  5. ウエブ辞書の検索

私は1.の作業は今はあまり使うことはなさそうなのですが、他4つの作業は相当活用できそうです。

一番すごいとおもったのは、2.の辞書登録。

これまではExcelで用語集を作っていたのですが、Excelの場合、登録したい用語があれば、英語も日本語も自分で入力するかまたはコピペして追加する必要があります。
アプリを行き来する手間も、入力の手間もかかります。

そこで、MildLite。
MildLiteをインストールして登録辞書を指定しておけば、用語集に登録したいと思う単語があったらその単語を選択してWin+Alt+JとかWin+Ctl+Jを押すだけで用語集に用語が登録できるのです。

なにがすごいって、このMildLite、使用するアプリが限定されていないこと。
Office系のアプリはもちろん、ブラウザでも、PDFでも(ロックがかかっていなければ)使えます。

そして、つくった用語集をどこかのフォルダに格納しておけば、Win+Alt+Fで串刺検索することができるのです。
これまではその都度画面を切り替えてExcelで検索し、見つかった用語をコピペして、また画面を切り替えて貼り付け・・・と、複数の操作が必要だったのに。

4.の情報のクリップ機能もかなり活用できます。

そして、5.のウェブ辞書の検索も、相当便利です。
検索したい用語を選べば、あとはワンタッチでブラウザを開いて検索することができます。(検索サイトはデフォルトで割り当てられているものもありますが、自分で好きなものを登録することもできます。)
これまでは、画面を切り替えて用語をコピペまたは入力して検索して・・・と、複数の操作が必要だったのに。

これまでのやり方と比べると、どの作業も、手間も時間も大幅に削減されます。
1つ1つの作業だけ見ると数秒の差かもしれませんが、積み重なればその差は歴然。
検索をひたすら繰り返す翻訳者にとっては一体どれだけの差となることでしょう。

MildLiteは神ツールですか?!・・・と、年末年始はかなり鼻息荒く、興奮気味に過ごしました。
今まで使っていなかったのが本当に悔やまれます。

この冬休み中、自作のExcel用語集をすべてMildLiteで使える形式に変更してしまいました。

このMildLiteは、翻訳者だけではなく、翻訳者を目指してて学習中の方にもとっても役立つツールなのではないかと思います。



というわけで、年末年始からフル回転で使わせていただいています。(WildLightはまだまだこれから)

WildLightとMildLite、その良さはここではとても語り切れません。
このようなツールが無償で公開されているとは、本当に驚きです。

まだこのツールを使ったことのない翻訳者さんや翻訳者を目指している方、ぜひ一度お試しを・・・って、勝手に宣伝してしまうもどうかと思うのですが、リンクの貼り付けを快諾いただいたので、以下にリンクを貼らせていただきました。

WildLight

wildlight.blog

MildLite

wildlight.blog



それにしても・・・。
ツールの導入、自宅のPCの環境などをいろいろ整えれば整えるほど、自分のPC以外では翻訳の効率が落ちるようになるのではないかとさえ思います。

でも、便利なものは積極的に導入していきたいですね。

 

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2021年の目標

年が明けたと思ったらあっという間に1週間が経ってしまいました。

またまた今更な気がしますが、去年は新年に1年の抱負や目標をアップしていなかったので、今年はいくつか書き残しておこうと思います。

そうそう、今回の投稿は、このブログに移ってからちょうど50記事目になります。

①DHCの日英メディカル講座を終わらせる&9割以上の成績をとる

昨年の5月から受講を開始したのですが、年明けすぐにようやく3冊目の課題を提出したところです。

期限の9か月(基本の6か月+無料延長期間の3か月)がもうすぐすぎてしまうので、6か月間延長することにしました。
本当は延長せずに終わらせるつもりだったのでかなり遅れ気味で厳しい状態なのですが、ここから少しペースアップして何とか完走したいと思います。

そして、1回目と2回目の課題では9割以上の評価をもらえたので、最後まで同様の評価を受けられるようにしたいと思います。(でも、3回目の課題はとても難しくて最後まで表現に迷ったので、難しいかも。結果が出るのがドキドキです。)

②洋書を読む

翻訳者の方は洋書をたくさん読んでいらっしゃる方が多いと思うのですが、私はあまり洋書を読めていません。

理由は2つあります。

  1. 普段英訳に関わっているので仕事以外では日本語の本を読みたい。
  2. 英訳チェックの影響か、英語を見ると反射的にチェックモードに入ってしまい、文法的な解析をしたり、英訳に使える表現はないか探してしまったり、「ウォッチ案件」(過去記事を参照)の解決策がないかなどと内容よりも英文に注目してしまうため、読む速度が遅くて途中で力尽きてしまう(読書が楽しめない)。

でも、翻訳者を名乗っていながら「洋書はほとんど読んでいません」とは恥ずかしくて言えないので(書いてしまいましたが)、洋書をいろいろ読んでいくことにしようと思いました。

そんなときに見つけた、翻訳者のaoさんのこの記事。

blog.livedoor.jp

私も「みんチャレ」を始めてみました。

この記事を読んだ時にはすでにaoさんが作ったチームは満員になっていて残念ながら参加できなかったのですが、別のチームに参加することができました。

このアプリ、なかなかいいですね。まだ2日目ですが、自分のペースで続けて行けそうです。
1人だとつい「今日はいいや・・」となってしまいますが、みんなの読書報告を見ると「自分も読まなくちゃ!」という気分になれます。

洋書の読書記録

年末に、翻訳者のリスノさんが、洋書の読書記録をgoodreadsで残しているという記事を書いていらっしゃいました。

translators-life.com


この記事を読んだときにgoodreadsをダウンロード&登録してあったので、このアプリで記録をつけていくつもりです。

いきなり難しい本から手を出すと挫折しそうなので、簡単なものから読んでいきたいと思います。

どうしようかな、目標冊数はひとまず4冊としておきましょうか。

③労働環境を変える

仕事を変えることを考え始めました。

翻訳をやめるわけではなく、「医療分野の翻訳をできる場」に移りたいのです。

家からも近くて働きやすく休みが取りやすい環境だったこと、ある程度の安定した収入が得られ、それなりのスキルアップもできていたため、今のところにはずいぶん長く居座ってしまいました。
今後は本格的に機械翻訳が導入されてしまうので、半分くらいがPEの仕事になりそうな感じです。

今はコロナのこんな状況だしもう少し様子を見ますが、今のままの感じだとこれ以上いるとスキルアップどころかスキルダウンになりかねないことが理由の1つ。

そしてもう1つは、自分がやりたい翻訳は医療分野なのに、やりたい分野の翻訳を本業とする一歩が踏み出せないままにここまで来てしまったこと。今年45歳になるので、節目としてその分野の仕事をメインの仕事としてやらなくては、という気持ちがあります。

思い切ってやってみないことには先は拓けないのですが、いろいろな事情でなかなか踏み出せずにいます。それはしばらく変わらないので現実的に可能なのかはわかりませんが、こういう状況になってしまったので、そろそろ動かないともう先はないかなと思いました。

最初の期限は、遅くとも2022年の3月まで。

そういうわけで、今年は、数年後を見据えた、種まきの1年としたいと思います。

 

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