千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

「翻訳フォーラム・シンポジウム2021」に参加しました。

「翻訳フォーラム・シンポジウム」にはこれまではなかなか参加できずにいたのですが、Zoomで開催とのことだったので、初めて参加することにしました。

1日中部屋に閉じこもることを家族に宣言、途中何度か声をかけられることがあったものの、無事に最後まで聴くことができました。

ランチミーティングにも本当は参加したかったのですが、お昼の1時間で用事を済ませて午後から再参加。
オンライン開催はこういうこともできるのでとても便利です。行き帰りの時間が必要ないのも、オンラインならではですね。

コミュニケーションという点では現地に足を運ぶのがよいのかもしれませんが、まとまった時間が取れない人にも参加できるチャンスが広がるのはとてもありがたいですね。 

初心にかえる

今年のテーマは、「力のつけ方・のばし方」。

翻訳を初めてから6年半になりますが、成長の度合いもゆるくなり、少し行き詰まっていたところでした。

いろいろ思うところもあってちょうどこの6年半を振り返っていたので、「初心にかえる」、「原点にもどる」という意味でも、タイミング的にも、このイベントは刺激になりました。

あっという間の6時間

10:00~17:00まで、お昼を除くと6時間。

とても長いようですが、実際はあっという間でした。
それだけ内容が濃かったということなのでしょう。

iPadにメモを取るつもりだったのですが、手書きではとても追いつかず。
2画面のディスプレイの片方にzoomを映し、その隣の画面でWordとtwitterを開き、参加者の皆さんの「声」を聴きながら、ひたすらメモを取り続けました。

驚いたのは、井口さん、高橋さきのさん、深井さん、高橋聡さん、この4名の方は特にみっちり打ち合わせをしてからセッションに臨まれたのではないとのこと。
それでも結局はみなさん同じことを言っている。
見ている方向が同じだからこそ説得力があり、お話がすっと入ってくるのですね。

お話を伺っていると、どれも当たり前のこと、納得のいくことばかり。
でも、ベテランの翻訳者なら、意識せずに当然のようにやっていることばかりなのでしょう。

自分ができていること、できてないこと、いろいろありましたが、原点をしっかり見つめ直すという意味で、背筋が伸びる思いでした。

とにかく内容が濃すぎて、最後の方は頭がマヒ状態。
甘いものを食べることも忘れ、メモを取るのも疲れ果て、最後はただ話を聞いているだけになってしまいました・・。

購入しようと思った本

前から気になっていた本もあるのですが、今回のシンポジウムでの紹介をきいて購入を決定した本です。

タコの会の方の「困ったときに手が伸びる本」の紹介も、とても参考になりました。

 

▼てにをは辞典

 

▼ふだん使いの言語学

 

 ▼悪文 伝わる文章の作法

 

▼「接続詞」の技術

 

▼しぐさの英語表現辞典

 



印象に残ったセッションや刺さった言葉が多く、それについても書きたいことがあるのですが、長くなってきたのでいったんここで切ります。

 

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非分離スペースと非分離ハイフン、使っても問題ない?

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非分離スペースと非分離ハイフンについて、他の翻訳者さんはどうしているのだろうかと以前から疑問に思っていたので、今日はこの点について書いてみたいと思います。

非分離スペース(non-break/non-breaking space)と非分離ハイフン(non-break/non-breaking hyphen)という呼び方が一般的なものなのかどうかはわかりませんが、今回はひとまずそう呼んでおくことにしておきます。

非分離スペースとは

前後の単語が2行に分離されないようにするスペースのことで、数字と単位の間のスペースのように、途中で改行されたくないスペースに使用します。
「固定スペース」という呼び方も耳にしたことがあります。

Word上ではCtrl + Shift + Space キーを押すと入力できます。
編集記号が表示される設定になっている場合には、小さな○として表示されます。

こんな感じ。

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フランス語の引用符は英語の引用符(" ")ではなく « » となり、« xxxxx » というように « の直後と » の直前にはスペースが必要になるため、« で改行されないように非分離スペースが入力されたりします。フランス語の翻訳上がりのデータではこのスペースが多く見られました。

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非分離ハイフンとは

こちらも同様にハイフンの前後が2行に分離されないようにするスペースのことです。

Word上ではCtrl + Shift + バックスラッシュキーを押すと入力できます。
編集記号が表示される設定になっている場合には少し長めで色が薄いハイフンで表示されますが、編集記号を非表示にするとハイフンと同様の表示となります。

こんな感じ。

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機械の型番やモデル名のハイフンに、途中で改行されないように使います。

どちらもDTPソフトでの編集の際には当たり前のように使っていたのですが、Word上ではあまり使われないものなのでしょうか?

翻訳者の方々には「使うことはありますか?」
翻訳会社の方々には「使うと問題(迷惑)になることはありますか?」

・・というのが今回の質問になります。

使うかどうか迷う理由は?

Tradosなどの翻訳支援ツール用に使うだろうと思われる表組形式の翻訳だったり、最終的にはDTPソフトに流して使うだろうと思われるような場合には使っていません。(改行位置についてはDTPソフト上で考えればいいことなので)

私がどんな時に使っているかというと、Wordでレイアウトが組まれたデータの上書き翻訳の時(=Wordが最終データになる時)に、改行したくないのにそのままだと途中で改行されてしまうスペースやハイフンのみに使っています。

なぜ使うのを迷うのか?

私は社内翻訳をしているのですが、翻訳済みのWordデータを担当者に納品した後、「この変な〇、変なハイフンは何ですか?」ときかれることがたびたびあるからです。

非分離のスペース・ハイフンについて説明すると「了解、このままにしておくね」と言ってもらえるのですが、きかれる回数が思っていた以上にも多いので、いっそ使わない方がいいのかな、と思ったりもします。

いや、でも、強制的に改行するのは絶対したくない・・!と思ってしまうんですよね。

使いたい理由は?

Wordでレイアウトされたものを上書き翻訳する場合、それがそのまま最終データになります。
数字と単位が改行されてしまったり、モデル名がハイフンで改行されてしまったりするのはどうしても避けたい。

よく、この途中の改行をふせぐためにその単語の直前に強制的に改行を入れているのをみかけるのですが、個人的にはこれは本当にイヤです。

DTPをやったことがある人なら同じ気持ちになるのではないかと思うのですが、

1つの文章の途中で改行は入れるのは避けたいです。

100歩譲って改行をいれるとしても、Enterキーを押して改行するのではなく、Shiftキーを押して改行してほしい。

Wordの上書き翻訳の翻訳データやパワーポイントの翻訳チェックをしていると、見た目をそろえるために、文の途中で無駄に改行を入れたり、タブやスペースを連打して見た目をそろえているデータがたくさんあることに驚きます。

英語から多言語へと展開するベースデータになる場合もあるかもしれないし、不要なスペースや改行のない綺麗なデータにしておくことって大事だと思うのですよね・・・(そんなことは翻訳者の仕事じゃないと言われるかもしれないけれど。) 

 


(以下、2021.05.20追記)

この記事へいただいたコメントの他、Twitterなどでもいくつかコメントをいただきましたので以下に紹介させていただきます。

  • 非分離スペースと非分離ハイフンの存在を知らなかった。
  • 海外から来る原稿には時々使われているのを見るが、点だらけで気持ち悪い・・。
  • 「これ何?」と聞かれるのも面倒なので自分では使わないが、改行されてほしくない時には使いたくなりそう。
  • 医薬系の翻訳会社(複数)から、数字と単位の間の半角スペースや治験薬コード名のハイフンには「改行しないスペース/ハイフン」を使うように指示されているため、使うのが普通かと思っていた。
  • Tradosのファイルの中にある場合は「消してください」と言われてもやもやしている。

 

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『新しいチーズケーキの教科書』を見ながら、基本のチーズケーキをつくる。

耳鼻科の待合室のTVを見ていたら、東京のチーズケーキ専門店が紹介されていました。

ケースには、シンプルなチーズケーキはもちろんのこと、レインボーカラーのチーズケーキなど、見た目も華やかなケーキが何種類も並んでいました。

驚いたのは、その種類の多さ。
チーズケーキでこんなにたくさんのケーキが作れるのかと驚いてしまうほどでした。

基本のチーズケーキの作り方を含め、このお店の人気のチーズケーキレシピが本になって発売されるきいて、その場ですぐにAmazonで予約しました。

チーズケーキ好きな私には、何とも魅力的な耳より情報でした。

そうして届いたのがこの本。


忙しくてなかなか作れなかったのですが、このGWにようやく基本のチーズケーキを作ることができました。

材料も作り方も、とても簡単でした。

「冷めたら食べよう!!!」と思ってしまうところですが、ここでぐっと我慢。
一晩寝かしてからのお楽しみです。

すぐに食べられないのは食いしん坊な私には少しつらいところですが、一晩冷蔵庫で寝かしたら、しっとりとした出来上がりになりました。

(あ💦今見たら、24~36時間寝かすのがよいそうです。一晩だとまだ早かった!)

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(真ん中に裂けめが入ってしまいました。急激に冷やしすぎたのかも。)

かなり濃厚なベイクドチーズケーキでした。
材料も作り方もシンプルなので、使うチーズの味に相当左右されそうです。

うちの家族はどちらかというとレアチーズケーキ派なのですが、みんな「おいしい」と食べてくれました。

次は、この本の中の「珈琲バナナチーズケーキ」を作ってみようと思います。

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レシピの他にも、「チーズケーキの上手な切り方」や「中途半端に余った生クリームを使った、チーズケーキとよく合うオリジナルドリンクの作り方」、「チーズケーキをお洒落に撮影するヒント」などといったコラムページもあり、おうちでお洒落にチーズケーキを食べる&撮影するための情報が盛り込まれた一冊となっています。

この本の他にも、オーナーさんのInstagram(@gakudai.aworks)には、色とりどりのチーズケーキの写真とレシピが投稿されています。
色とりどりで華やかなケーキの写真を見ていると、それだけでも楽しいです。
 



ゆっくり休めると思ったGW。
過ぎてみると何かと慌ただしく、あっという間でした。

できたことといえば自宅の大掃除とチーズケーキづくりだけ。
もっとやりたいことはたくさんあったはずなのですけれどね・・。

 

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