千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

ここまでで・・・

*旧ブログ(アメブロ)からの転載・修正記事です。

翻訳業界には長くいたものの、扱っていた言語は英語を元にした多言語の取説。

英語の取説のライティングの経験はあったけれども、翻訳を自分をやろうと思ったことなんてなかったし、やることになるなんて想像もしていませんでした。

それは、2014年秋までのこと。

あれから1年半。

チェックとライティングの経験に助けられたこともあり、翻訳未経験の状態からここまでで、なんとかやってくることができました。

この1年半で得たものは、なんだろう?


今の仕事は、取説や技術文書の英訳なのですが、渡される原稿の日本語は、主語や目的語が抜けていたり、書かれている内容が理解できなかったりと、そのままでは英訳できないもがかなりあります。(思わず嬉しくなってしまうほどです。)

そもそも書かれている内容が難しいうえに、文法的におかしな日本語だらけで、何を言いたいのかわからない。
そんな謎めいたぐちゃぐちゃの日本語を正しく解釈し、いかにしてわかりやすい英語に作り上げるか?
この作業がとにかく楽しくて仕方がありません。

英文法は割としっかり身についているという自信はあったのですが、翻訳を始めてみたら、わからないことばかり。でも、調べ始めて求めるものが見つかると楽しくて仕方がありません。

電気や機械やソフトの分野の知識を得られるのも楽しい。
英語が好きというより、謎の文を解読して別の言葉に置き換える作業と、調べものと、技術情報にかかわれることが楽しいのかもしれません。

そんな中でしばらく翻訳をやっているうちにどんどん面白くなってきて、「なんちゃって翻訳者」ではなくて、きちんとした翻訳をできるようになりたいと思うようになりました。


ところで、翻訳者・・といってもいろいろなスタイルがあると思います。

  • 派遣の翻訳者
  • 社内翻訳者
  • フリーランスの翻訳者

私の今の立場である「派遣の翻訳者」。

言葉は悪いのですが、これはピンからキリまで、翻訳者の質としてはかなり幅が広いと思います。
私のいるポジションは、どちらかというと、「英語ができればOK」という、募集で入った翻訳者。
会社側はよくわからないからとにかく「英語ができれば」というとり方をしたという・・。
しかも私の場合、英語はそれほどできるとはいえなかったけれど、取説業界にいたことに目をつけていただき採用されたのだと思っています。

翻訳者にランクがあるとしたら、たぶん、私は、この最低ランクの翻訳者からスタートしているのだと思います。

でも、この1年半で、結構レベルが上がったはずだと思っています。(外で通用するかは今はおいておきましょう)

最低限の条件ではありますが、

  • ぐちゃぐちゃの日本語をぐちゃぐちゃに訳さない(内容がおかしいところも指摘ができる)
  • 文法的にもそこそこ正しい文になっているはず
  • 文書の体裁(取説の文体はもちろん、用語の統一や表現の統一)・・ということに関しては、プロ!

絶対にこの会社が求めていたものはクリアできているという自信が持てるようになりました。

では、この後、どうする?

今の状態に満足してずっとやっていくつもりはなく、ここから先にどうするかが大事だと思っています。 そして、このところずっと悩んでいたのはそのことについてです。

つづく