千里の道をまだまだ走る~ときどきひとやすみ~

分析機器、医療機器の日英翻訳をしています。翻訳者生活10年目に入りました。翻訳や日々のつぶやき(料理・パッチワーク・読書)など、いろいろ書いていきます。

【読了】Animal Farm

今年最初に掲げた3つの目標のうち2つめに「洋書を読む」(過去記事はこちら)というのを挙げていましたが、早速1冊読み終えました。

最初に選んだ1冊は、George Orwellの Animal Farm です。

 

昔Kindleで買ったままになっていたものです。
それほど長くないので最初の1冊としては良いのではないかと思ってこの作品を選びました。

「 みんチャレ」でモチベーションアップ

前回の記事で、「みんチャレ」 の洋書グループに参加したと書きましたが、この「みんチャレ」は、モチベーションを保つにはとても良いアプリでした。

他のメンバーが読んでいる本も参考になりますし、毎日報告するために少しでも読み進めようと頑張れます。
また、知らなかったKindleの機能を教えてもらったり、英語や本の内容についていろいろな意見が聞けるのも面白い。

隙間時間での読書なので、短い割には時間がかかってしまったのですが、Animal Farm は10日ほどで読み終えることができました。

語彙を増やすためにも今後も洋書を読み続けたい

これまで英語を読むのは自分が翻訳する分野のものが中心で、そのほかには新聞やニュースサイトばかり。ほとんど小説を読んできませんでした。

今回、豚の足はtrotter、馬や牛のひづめをhoofということを初めて知りました。
こういった初めて見る単語であってもその1冊本を読み終えるまでには何度も出てくるものは覚えられるので、原書で本を読むのを続けていくと語彙がどんどん増えていきますよね、絶対。
語彙力アップのためにも今後も続けようと思いました。

翻訳本と比較してみた

日本語版も別に持っていたので、原文で読んだ部分を後追いで翻訳本でも読んでみました。

 

内容は問題なく把握できていたようで一安心。 

翻訳本と比較しながら読んでいくと、いろいろ気づいたことがあって面白かったです。

最初に豚のメージャーじいさんが、人間追放して自分たち王国をつくろうと、農場の動物たちを集めて演説をするのですが、この演説、実は私は結構強い口調を想定して読んでいました。

「人間どもを追放せよ!!」くらいな、結構強い口調?

でも翻訳ではかなり紳士的な話し方で(内容的には厳しいこと言ってはいるけれど)、もしかしたら自分の読みが甘かったのだろうかと思ったりもしました。

また、人間を追放したあと7つの戒律が作られるのですが、その中のいくつかがいつのまにか書き換えられてしまいます。
たとえば、最初は"No animal shall drink alcohol." だったスローガンが "No animal shall drink alcohol to excess." へ、 "No animal shall sleep in a bed." が"No animal shall sleep in a bed with sheets."へ、最終的には、"All animals are equal." が"All animals are equal but some animals are more equal than others."へ・・といった具合です。

英語ではあとから文末に書き足されていく感じなのですが、翻訳版ではこの後ろに付け足されたものが文に組み込まれて訳されてしまっていたので、「付け足し感」がなくて残念でした。この付け足し感がないと、「あれ?そうだったかしら?」という感覚が変わってきてしまうのではないかと思いました。

もう1つ気になったのは、some animals are more equal than othersの、「more equal than」という表現です。。

equalが比較で使われるなんて知りませんでした。等しいと言っているのに比較するの?!ととても不思議な気がします。

翻訳では、「ある動物は、ほかのものよりも もっと平等である」と訳されていたのですが、日本語で読んでも「もっと平等」ってどういうことなんだろう??と、やはり不思議な気がしてしまいます。

調べてみると、いろいろなサイトでこの表現について書いていらっしゃる方がいて面白かったです。
中でもWikitionaryの説明を取り上げていらっしゃる方がいてこれはとても参考になりました。

(idiomatic, ironic) Ostensibly equal, but in reality more privileged.

これでようやく納得できました。

それにしても、この  more equal thanの語源は、この Animal Farm なのですね!

この表現はこれまで見たことがなかったのですが、今後使われている例を見つけたいなと思いました。(ウォッチ案件へ追加しました。)



私は英文を読むのはどちらかというと遅い方なのですが、いろいろ調べて読むともっと遅くなってしまいます。

多読のススメ的なサイトを見ると、「辞書は引かない」ということが書かれていたりしますが、私には無理。

ノルマがあるわけではないので、自分が納得いくまで辞書を引きながら読んでいきたいと思います。

さて、次は何を読みましょうね?

このままの勢いでGeorge Orwellの 1984 を読んでもいいのかなと思っていますが、内容的にもう少し軽いものを読みたい気もします。

 

少し考えてみることにしましょう。

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。